シンポジウム「新潟水俣病公式確認50年を迎えて―新潟水俣病の諸課題の現状と課題」開催!

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「阿賀野川中流域の風景」(山口冬人氏撮影)

新潟県内の大学の教員から成る「新潟水俣病問題に関する教員ネットワーク」主催のシンポジウムが開催されますので、お知らせします!

 公害事件の教訓を再定義し、公害問題の課題を一般理論の形に定式化することは、現在の社会的文脈において重要な意義を認めることができよう。
 とりわけ被害者の高齢化という現状を踏まえて、被害補償・社会福祉、地域社会の持続可能な発展と世代間継承といった課題群に関して、多数の被害者にたいする心身のケアとターミナル・ケアの重要性、および、被害者差別による地域社会の分断と、補償・救済活動を通じた“もやい直し”と共同体機能の再生、という幅広い政策課題が浮かび上がってくる。
 また、公害問題の記憶の継承にかんして、戦後70年の文脈で議論されているのと同様に、世代を越えた記憶の継承が公害問題でも課題になっている。新潟水俣病を次世代に伝える取組、公害資料館の連携や公害被害地間での相互の学びの可能性などについて議論することは、環境教育を推進するうえでも重要である。
このシンポジウムでは、新潟水俣病の公式発表50年という区切りの年をきっかけに、新潟水俣病問題について分野を超えて研究者が意見交換をし、新潟水俣病の諸課題の現状と課題を考える。

イベント概要

  • 開催日時:平成27年12月19日(土)10:20~17:30
  • 会場:ほんぽーと中央図書館 多目的ホール(住所:新潟市中央区明石2丁目1−10
  • 参加費:無料
  • 申込:不要。当日会場にお越しください。
  • プログラム
    ●10:20~ 挨拶- 開催の趣旨:渡邊登(新潟大学)

    ●10:30~12:00 セッション1 新潟水俣病の現状と課題
    報告
    ①新潟水俣病50年に寄せて―法・公共的政策課題を中心に―:樺島博志(東北大学)
    ②被害の社会的承認と自治体施策:関礼子(立教大学)
    ③ディスカッション・司会:小谷一明(新潟県立大学)

    ●13:30~15:30 セッション2 新潟水俣病を学ぶ継承者たち
    報告
    ①「新潟水俣病情報発信事業の助成による連続講義+実習」の意義:渡邊登(新潟大学)
    ②講義受講者・実習参加者の報告:新潟大学人文学部学生、県立大学学生
    ③ディスカッション・司会:関礼子(立教大学)

    ●16:00~17:30 セッション3 ラウンドテーブル・ディスカッション
    ①コメンテーター ― 公害問題の現場から:坂東克彦(新潟弁護士会)
    ②コメンテーター ― 行政・地域社会の現場から:塚田眞弘(新潟県立環境と人間のふれあい館)
    ③コメンテーター ― 研究教育の観点から:渡邉敏文(新潟医療福祉大学)
    ④ディスカッション・司会:樺島博志(東北大学)

  • 主催:新潟水俣病問題に関する教員ネットワーク
  • 後援:新潟県
  • お問い合わせ:新潟大学人文学部 渡邊 登 (電話025-262-6569)

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